前回は、結果的に”管理する”という仕事から解放された体験のお話をしました。

では、何をやったらこういう状態になったのかを紐解いていきたいところですが、 その前に、自分の経験についてお話させて頂きます。

自分の性格は、「好奇心旺盛で飽きやすい」タイプだと思っています。 何にでも興味を持つのですが、ある程度できるようになると、他のことに目移りしてしまうのです。

この性格から、自分が新しいことをやってみたければ、「自分の代わりができる後輩を育成する必要がある」という考え方を若い頃から持っていました。 後輩が自分の代わりができるようになるためには、多少の困難があっても絶対に育てる必要があったわけです。

当時を振り返ってみると、手取り足取り教えて指導したのかというと、そうではなかったなと思います。

まずは自分が隅から隅まで目一杯やって身に付けてから、その後に後輩に丸投げをしたのです。

『ここの担当よろしくね!』

っていう感じです。

いつでも自分が代わりにできる状態を作ってから後輩に丸投げする。 こうすると、丸投げしてできなかったとしても、自分がフォローできるわけです。

結果はどうだったかというと、 丸投げしても後輩はしっかりと役割を果たしてくれていました。あれやこれやと指示することもなく。

今振り返ってみると、”丸投げ”したことが好結果の要因の一つだったのではないかと思います。

もう一つ、自分が代わりにできるようにしておくための行動も、その要因だったのではないかと思っています。

後輩は、自分のこの行動を日頃から見ていて、どんな立ち回りをすればいいのかというのを、身体で覚えていったのかなと思います。職人さんの世界と同じですね。

こんなやり方をしていた頃(30歳頃)、あるとき先輩から、

『後輩の○○君、加藤さんみたいになりたい。』

って言っていたよ、って聞いたのです。

自分の動機は不純(笑)ですが、後輩に丸投げするためにまずは自分が身に付けようと行動していた姿を見ていたんだなって思いました。

ものすごく嬉しかったこと、今でも鮮明に覚えています。

この体験から得られたことは、

『手取り足取り教えなくても、任せればちゃんとできる』

ということです。

今振り返ってみると自分にとって身を持ってこういう体験ができたこと、大きな財産になっているなって思います。

この体験が、”管理するという仕事から解放される”ことに繋がっていく土台になっているんだと思います。

次回は、自分の経験(その2)のお話をさせて頂きます。